ハロウィン間近のサンフランシスコでアカガメ大行進した話
ハロウィンは、いつからこんなオオゴトになったのだろう。
夜、ベッドのうえで日本のニュースを確認すると、
(出典:ハロウィーン2016 厳戒渋谷ルポ 日付けも変わり混雑は急激に緩和も…群衆が去ったあとには空き瓶や空き缶 (産経新聞) - Yahoo!ニュース)
渋谷の駅前がごったがえしていた。このレベルか。
大学生活3年間、渋谷まで30分のところに住んでいたのに、仮装もせずにハロウィンを過ごしていた。いやいや、仮装なんかして、渋谷を歩くの楽しいの?と斜にかまえているフシがあった。
そんなアカガメもアメリカにくるとこうなる。
森のなかにピエロが立っていても、こいつが立っていても、トラウマになって2週間は眠れなくなる、通称アカガメスタイル。
さて。
今回は、アカガメ仮装してサンフランシスコに行った話をしよう。
サキにいっておこう。この話は、ハッピーエンドでも、バッドエンドでもない。あったことをただ淡々と書きつづるだけだ。
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出発の準備〜着がえ〜
サンフランシスコ・ハロウィン。
僕らは高みを目指し、田舎町から大都会まで遠征することにした。これ以上望めないくらいの大舞台。アカガメの仮装もはかどりにはかどる。
寮の部屋で仮装準備。こちらが完成版。
「あれ、なんで甲羅がミドリなの?」
と思ったそこの君。いいシツモンだ。
当初の計画は、ハロウィンの大混雑のなか、甲羅に赤いペンでサインを書いてもらい、いつのまにかアカガメもどきになっている、という感動的なストーリー。当初の計画では。
これがオトモのゴリラくん。
それにしても鏡の前でコスプレを自撮りするときの虚しさ、あれはなんなのだろう。
着替えていると部屋のアメリカ人に、
「ハロウィンは10月31日だよ」
裏をかえせば、
「なんで10月29日にハロウィンの仮装しているの?」
という彼の素朴な疑問。
僕たちの答えも単純だ。
(出典:【2016】ハロウィンイベントを楽しむ!東京周辺の仮装イベント15選♡-カウモ)
「ただこれよ。この言語化できない、雰囲気を味わうためよ」
「ふぅん」
これをゲームのなかではフラグといい、小説のなかでは伏線という。アメリカ人の忠告は聞いておくべきだ。
サンフランシスコ〜カストロストリート
僕は電車に乗ったあたりから、手足カメ病にかかりはじめた。
手足カメ病とは、自分はカメなのだとの自己暗示にかかりすぎて、心もカラダもカメになること。症状としては、体調不良。 アカガメ
ざっくりいうと、体調不良。
原因は昼に調子乗って食べたテリヤキチキン丼かな?そういうことにしておこう。
僕らはサンフランシスコにたどり着くと、タクシーを呼んでカストロストリートに行った。午後4時くらいのことだ。
ゲイの街として有名なカストロストリートは、ハロウィンパーティも有名だ。というのを事前に調べていた一行。
ふだんのカストロストリートは、こんな感じだ。
(出典:Castro District guide, moving to San Francisco | StreetAdvisor)
LGBTのシンボルである、レインボーフラッグが街じゅうではためいている。
僕のハロウィンのイメージはこうだ。
アッポーペンとパイナッポーペンを合わせるくらい単純に考えれば、ハロウィンのカストロストリートは無敵。
10月29日、夕方のカストロストリートは、こうだった。
(イメージ写真:カストロストリートにおけるアカガメ氏とゴリラ氏)
いつもと変わらないね。
後日談によると、カストロストリートのハロウィンパーティは、人が集まりすぎて2007年に中止になったそう。
これでは仕方がない。僕たちは次の手を摸索しはじめた。
仮装の欠点が明るみになる
カメになると、視界が狭くなる。前しか見えない、肉食動物スタイルでカメがのっしのっしと歩いていると、フンを踏んだ。
これに関してはしょうもないダジャレしかひねり出す気力がない。
前日、雨が降っていた。地面がぬかるんでいたのも確かだ。それを差し引いても泥の感触としてはしなやかすぎるフミ心地。のめりこんでいく靴の感覚にハッと気づいて足の裏をみれば、ついているではないか。黄土色のフンが。
泣きそうだった。赤色のオニツカタイガー。お気に入りなのに…
(写真:被害に遭われたオニツカタイガー氏とアカガメ氏とゴリラ氏)
それからのタクシー移動は地獄だった。密閉空間でのフンは脅威だ。みんなにも、運転手にも申し訳なくなった。そして、赤子ひとりぶんの緑色の甲羅も邪魔すぎた。
移動先は、ユニオンスクエア。サンフランシスコの一大観光地だ。
サンフランシスコ〜ユニオンスクエア
(出典:ダウンタウンの中心!サンフランシスコのユニオンスクエア観光 - 4泊6日で満喫するサンフランシスコ旅行)
ふだんは、六本木ヒルズにいるかのような都会の雰囲気をまとっている、ユニオンスクエア。おしゃれなショップもずらりと並んでいる。
そんなユニオンスクエアも、すっかりハロウィンモード、
(イメージ写真:ユニオンスクエアにおけるアカガメ氏とゴリラ氏)
という幻想は打ち砕かれた。
ハロウィンは10月31日なんだということに気づいた。よくよく考えれば確かに、クリスマスだって24日と25日しかカップルはイチャコラしないし、12月30日に年越しそばはすすらない。
盲点だった。
こちらがおかしいのか!金土日と週末全部がイベント期間になっているほうが。
夢やぶれた。
帰りはタクシーで帰った。フンがすごかった。
まとめ
・仮装はハロウィン当日が一番盛りあがる
・仮装しているときの身の回りには気をつけよう!
間違いない。
サンフランシスコ、というかアメリカでハロウィンを満喫するなら、イベント情報を確認すべき。渋谷のように自然発生的にヒトがあつまるなんてこと、ない。当たり前か。
それが当たり前だよな。
ということは。
別の国の文化をうまく適応させる日本、すげえよな。
君たちは本場ハロウィンの熱狂すら凌駕してしまったのだよ…
カメの仮装の紹介はこちら。
のちに不幸認定されました。
アメリカ人もいるシェアハウスでの話はこちら。