バックパッカーがマリーナベイサンズの下で野宿すべき3つの理由
昨年の夏、友人と10日間のバックパック旅行にいきました。場所は、もちろん東南アジア。
タイ(バンコク)→マレーシア(ペナン島+クアラルンプール)→シンガポール
という旅程でした。移動は大陸鉄道。列車に揺られながら本を読んで寝落ちする爽快感はタマりませんね。
さて、最終目的地だったシンガポールでのお話。かの有名なマリーナベイサンズで野宿してきました。
そしたらバックパックが10倍楽しくなりました。
そこで今回は、マリーナベイサンズで野宿すべき3つの理由を述べていきます。
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野宿のいきさつ
鉄道を乗り換え乗り換え、シンガポールにやってきたのは、夜。泊まろうとしていたゲストハウスがすでに閉まっていました。
やばい。
他のゲストハウスを探して歩き回りました。空いているところはあるものの、宿泊代が高い!たしか日本円で安くて3000円くらいだった気がします。
「いやいや、十分安いよ」
と、思うじゃないですか。
タイやマレーシアでは一泊1000円もかかりませんでした。物価の低い国で飼いならされた僕たちは、しぶりました。普段からの貧乏大学生精神をにわかバックパッカーとしてのプライドにすり替えていることも知らずに…
文字通りあてどなく歩き回りました。そしたら僕らの目の前になにか現れました。
前前前世から探していた気さえしました。
マリーナベイサンズです。
僕らはその下にあった、ビーチチェアで野宿をしました。
美化されている気がしますが、こんなチェアです。
いまやシンガポールの代名詞にもなっているマリーナベイサンズの下で野宿することに、どんな意味があるのでしょうか?
マリーナベイサンズの下に泊まる3つのメリット
1. リゾート気分を味わえる。
(出典:「trip to Singapore」楽天トラベル×シンガポール政府観光局)
インフィニティプールから都市の姿を一望するかわりに、なんか水たまりのでかいところを見ながらくつろぐことができます。こんなところです。
マリーナベイサンズが後ろにそびえていることに気づかなければ、リゾート気分が味わえるんですね。
また、シンガポールは夜もあったかい!治安もわるくありません。夜風に吹かれながら僕たちは「なぜこうなったのか?」と、考えをめぐらすことができました。
朝は殺人的な太陽が照りつけるので、自然に起きることもできて一石二鳥です。
2. マーライオンが水を吐き終える瞬間を見ることができる。
がっかり観光スポットとしてすっかり有名になってしまったマーライオン。じつは彼は、マリーナベイサンズに挑みかけるかのように、真向かいに鎮座しております。
これが参考画像です。嫉妬もここまでくると手がつけられませんね。
彼は一日じゅう水を吐きつづけているのでしょうか?
そんなことはありません。
夜中の3時、周囲を散策していた僕たちは、見てしまいました。
マーライオンが苦しみながら水を吐き終える姿を。
のどに魚の骨がささってとれないときにやるグフグフンッという音をたて、やがて静かになりました。
僕たちもなんか気まずくなりました。マーライオンは名実ともにがっかりなのね!と腑に落ちた瞬間でした。
マリーナベイサンズに野宿しないと見られない光景です。
3. 資本主義の限界を感じることができる
マリーナベイサンズのあたりは、夜も眠らない街でした。僕たちが水たまりのほうを向きながらアイデンティティについて考えている間も、ダンスミュージックが流れてきます。
マリーナベイサンズを見上げてみると、赤や緑やピンクと、さまざまな色に万化するダンスホールがみえます。インフィニティプールのある最上階からも、光が絶えずもれつづけています。
これが資本主義の格差か。
僕たちが3000円をケチってベンチで野宿しているというのに。マリーナベイサンズには、天と地ほどの格差がありました。
僕らが眠りにつく頃にも、ミラーボールは回りつづけていました。
一風変わった旅行をしたいなら…
・リゾート気分で野宿できるよ!
・マーライオンの凋落が見られるよ!
・資本主義について考えられるよ!
じつは、僕たち以外にもマリーナベイサンズのふもとで寝泊まりする人は結構いました。寝ていても何もいわれません。バックパッカーの血がさわぐことうけあいです。
ただ、ゲストハウスに泊まれるならそちらに泊まってください。最終手段として、マリーナベイサンズの下のベンチで野宿できるよ、ということは伝えておきます。荷物をベンチに縛りつけておくなど、貴重品管理は怠らないようにしましょう。
次の日はちゃんとベイサンズ近辺を観光しました。寝不足でした。
いい観光スポットでした。おすすめです。でも、次シンガポールに行くときはマリーナベイサンズに泊まりたい、と強く思ったバックパック旅行でした。
うってかわってサンフランシスコでの話です。